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エビデンスについて知って頂きたいこと

以前にエビデンスについてを書きました。今回も単純にするために正確ではない表現なども含まれます。ご了承下さい。

エビデンス(根拠)の高い(強い)治療が良いと書きました。


これは誤りではありませんがエビデンスの高い治療で全てが治る訳ではありません。
エビデンスの高さは詳細を割愛しますが基本的に疫学で決められています。

簡単に言いますとエビデンスが高い物は多くの人間の中で当てはまる人が多くなります。つまり動物実験での結果はエビデンスは高くありません。また同じような研究が少なかったり、検証されている人数が少なければエビデンスは高くありません。

例えば100人に同じ治療をしたら90人が治る治療がエビデンスが高いとなります。(数字はイメージです)

では残りの10人はどういうことか?
個人個人の共通しない特徴と捉えると良いのかもしれません。個人差ですね。この特徴に対してはエビデンスが高いとは言えない治療がマッチして治る場合もありますし、治らない場合もあります。


医学はまず多くの人に当てはまる治療(エビデンスの高い)をします。
多くの方は治ります。
そしてそこからあぶれてしまった人に対してアドバンス(エビデンスが高いとは言えない)の治療が必要になる可能性があります。

このアドバンスの治療にはドクターの技術や経験、もしくは偶然もあり解決される事もあります。


誤解をして頂きたく無いのはエビデンスが高くない治療は、悪い治療とは言えないのです。
しかし正しいとも言えません。

このあたりが患者さんを悩ませることかも知れません。

ご理解頂きたいのは

まずは標準的な治療。
解決されない時にアドバンスの治療。

これが基本です。誰にでも特別に良い効果のあるアドバンスの治療はありません。
誰にでも良い効果であればそれは標準的な治療だからです。