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医療情報との正しい付き合い方

あらゆるメディアで歯科医療情報が取り上げられ過激な見出しが踊っています。


『良い治療悪い治療』
『日本は遅れている』
『良いドクター悪いドクターの見分け方』
中にはドクターが書いた記事などもあります。
誰もが良い治療を受けたいと感じていると思います。
むし歯など口のトラブルで苦労をされていたり、知人友人家族からの苦労を聞いている人は尚更です。
特別な優れた治療を受けたいと考えることは当然の事です。
さて、マスコミなどで取り上げられる治療等の多くは論文などが出ているものです。
一般的な感覚として論文があるものは正しいと感じてしまいますが論文が出ているだけでは正しいとはいえません。
医療で正しい可能性が強いと言える物はエビデンスと言う言葉で表現をされます。
※このエビデンスについては過去の記事を参考にして下さい。
エビデンスが高いとするには、どうしても数と時間などが必要になってしまいます。
つまり新しい物はエビデンスが高いと言えるものは少なくなる傾向にあります。合っているかもしれないし、間違っているかもしれない。と言う状態です。(全てのものとは言えません)
2020年現在、人類は新型コロナウィルスという未曾有の事態を経験しています。
新型コロナウィルスのマスコミの報道や専門家の意見に疑問を持たれた人も少なくないと思います。
『前と言っていた事が違う!』
新型コロナウィルスに関係する事は今現在進行中で研究を行っている事ばかりです。
まだまだエビデンスが高いと言える内容は多くはありません。エビデンスが高くないと言うことは不確定と言うことです。
まだ1年もたっていない状態では時間も数も研究には足りない状態だからです。
話がそれてしまいました。
医療情報との付き合い方は非常に難しいです。イメージとしては
エビデンスが高いものは信頼がおけそう。
エビデンスの低い物はまだどうかよくわからない(間違っているともいえない)
論文があるから正しいとは言えない
メディアで取り上げられているから正しいとは言えない
最新の~ アメリカでは~
精密な~ テレビで~
は根拠としては全く意味がない。
と言う感じですね。
エビデンスにも注意があります。
エビデンスが全てではありません。
個人個人の特徴もあり合う合わない治療もあります。ドクターの技術等総合力も関わります。
大切な事は
『医療に特別はそこまで無い』
と考え情報に踊らされすぎない事です。担当医と気になる事はしっかりと話をして納得をして医療を受けましょう。