海で釣りをする場合は足場が良いにこしたことはありません。
しかし段々と経験を積むと対象魚や狙いによって足場の悪いところも視野に入れることがあります。
その中でも磯等よりもアクセスが容易なテトラポットの釣りに挑む人もいるかもしれません。
まず以前の記事でも書きましたが私は釣りは安全第一ですのでテトラポットの釣りは推奨はいたしません。
何故ならテトラポットは思っているよりも危険だからです。
私の知る限りのテトラポットでの危険性を書きますのでその上で対策をされてから釣りを行うかをご判断下さい。
大袈裟であると感じる方もいるかもしれませんがご一考ください。
テトラポットには様々な大きさや形があります。平らな面がある物もあれば丸みがある物。
テトラポットは足場が滑る事があります。潮の干満により潮位が下がると潮位が高い時は海水中にある場所が出てきます。ここにはノリなどが付着をしておりかなり滑ります。
水面が低いと魚が釣れた時に魚をすくう為には近くまで降りる必要がありますがそこにはノリだらけのテトラポットがあります。
ノリ等がついた場所で釣りを行う場合には磯等ではスパイクシューズがあります。靴の裏に針のようなピンがあります。
ノリのついた磯の岩場は隆起が細かくありそこに引っ掛かるため滑りをある程度防げます。
しかし、テトラは人造のものであり面は平らな場合は隆起が少なくスパイクがかかりにくくなります。
また、ノリの有る無しにかかわらず丸みのあるテトラではピンの先の一部しか接触せずにかなり滑ります。
つまりスパイクシューズはテトラには実はそこまで向いていないと言うことになります。
では他の靴裏はどうでしょうか？
今、1番可能性がある物はラジアルシューズと言われる柔軟なゴムに溝が切られている物です。
柔軟なゴムのためテトラポットが丸みを帯びていても、面があっても接触面積が広くとれ、摩擦が強くなります。
しかし、これにも欠点があります。
濡れているとやはり滑りやすくなりますし、ノリの上では役にたたなくなる事も少なくありません。つまり滑ります。
まとめますとテトラポットで滑りを防ぎ安全を確実に確保できる靴は存在していないということです。
これらは懇意にして頂いている釣具メーカーの方が磯靴などをつくるメーカーに直接聞いた内容を教えて頂きましたので大きく間違いは無いと思います。
では滑り落下をした時には何が起きてしまうか？
テトラポットの狭い隙間に落ちると肩を脱臼することが有るようです。そのためよじ登ることは困難になります。仮に脱臼をしなくてもノリが滑り登ることはかなり厳しくなります。
また隙間にはまり身動きが取れない場合もあります。そのまま時間が経過することにより干満により溺死することもあります。
そして大きな声を出しても波音に消されて声も届かない可能性もあります。
次に隙間に落ちなかった場合です。
落下で怪我をして登れないこともありますが、やはりノリで滑り登れないこともあります。
安全のためにライフジャケットを着ていても空気で膨張するタイプであれば波で押されテトラポットにすれ穴があき沈む恐れもあります。
怖い事ばかりを書いてしまいましたが安全には最悪の事態を想定する必要があると思っています。
しかし、テトラポットは釣り場として魅力はたくさんあります。
その上で釣りをする場合には以下を守るとある程度は安全が確保できます。私はテトラポットの釣りは推奨はしていませんが…。
1 単独の釣行はしない。
2 同行者とは離れない
3 ライフジャケットは膨張式を選
ばない 必ず樹脂製を使う
4 ライフジャケットに緊急用の
笛をつけてすぐに吹ける位置
に
5 なるべく滑りにくい靴を
6 天候や風が安定している日のみ
にする
楽しく安全に楽しみたいですね。