骨粗鬆症薬(BP薬)を飲んでいる方は歯科治療に注意が必要であると聞いたことのある方はいませんか?
    または、そのお薬の説明に歯科治療に注意とかいてありませんか?
    以前より歯科治療の特に外科手術(抜歯)などを行うと骨粗鬆症薬を飲んでいる方は難治性の顎骨壊死が起きる(発生率0.0001~0.01%)ケースがあると指摘されていました。
    当院では以前は必ず医師の方と相談の上、骨粗鬆症薬の休薬をしていました。
    ※少し長いので要約は最後にあります
    
    2016年にポジションペーパーが出されました。
    その中で歯科に関わる項目は以下になります。
    
    まずお薬を飲んでいる方は、歯科治療の抜歯、インプラント埋入、根尖部もしくは歯周外科
    を行うと顎骨壊死のリスクがあるようです。
    
    また、治療ではなくお口の中の状況で、義歯の不適合、過大な咬合、口腔衛生不良、歯周病、根尖歯周炎等の炎症性疾患などがあると顎骨壊死を起こす可能性があるようです。
    
    
    また 根管治療や矯正治療はリスクは無いようです。
    
    さて以前は休薬をしていましたが、現在は骨粗鬆症薬をやめることによって顎骨壊死の発生が減少するエビデンスがなく、やめることによって骨粗鬆症の悪化や骨折の増加が起きる可能性があるために必ずしも休薬を推奨はしておりません。
    担当医師との相談の上休薬するか否かを慎重に協議するべきとされています。
    
    また口腔内を清潔に維持することにより顎骨壊死のリスクを減らせることが指摘されています。
    
    ポジションペーパーでは服用を始める前に歯科に受診し口腔内の状態を改善しておくことを推奨しています。
    
    2016ポジションペーパー
    
    
    まとめますと
    
    骨粗鬆症薬を飲んでいると顎骨壊死を起こす可能性がある(発生率0.0001~0.01%)
    
    飲んでいる状況でも歯科治療は可能であり休薬を必ずするわけではない
    
    骨粗鬆症薬を飲んでいる人は口腔内を衛生的に保つ方が顎骨壊死になりにくい
    
    定期的な歯科受診が推奨される
    
    骨粗鬆症薬を飲むことを検討されている人はその前に歯科治療をうけ口腔内が衛生的な状況にする
    
    
    
    お心当たりの方はご相談ください
※ポジションペーパーが2023年に新しく更新されました
詳細は後日ブログ記事に致します